あげぽよの意味と由来!生みの親は川端かなこ?鹿児島弁説の真相も調査

あげぽよの意味と由来!生みの親は川端かなこ?鹿児島弁説の真相も調査 エンタメ

「あげぽよ」って、久しぶりに聞くとちょっとくすぐったい響きがありますよね。

私自身、当時リアルタイムでこの言葉を浴びるように聞いていた世代なんですが、改めて「意味は?」「誰が言い出したの?」と聞かれると、ちゃんと答えられないことに気づきました。

そこで今回は、あげぽよの意味と由来、そして「生みの親は川端かなこさんらしい」という話や、「実は鹿児島弁だった」という噂の真相まで、私なりに調べてまとめてみました。

懐かしさと一緒に、へぇ、そうだったんだ、を楽しんでもらえたら嬉しいです。

あげぽよの意味は「テンションが上がっている状態」のこと

まずは基本の意味からいきましょう。

あげぽよとは、簡単に言うとテンションが上がっている状態、気分がいい状態を指す言葉です。

「今日めっちゃあげぽよ」と言えば、「今日めっちゃテンション上がってる」というくらいの意味になります。

あげぽよの「あげ」と「ぽよ」を分解するとよくわかる

この言葉、実は分解して考えるとすんなり理解できるんですよ。

「あげ」の部分は、テンションが上がることを意味する「アゲアゲ」の略

問題は「ぽよ」のほうです。

正直に言うと、「ぽよ」自体には特に意味がありません

かわいらしい響きだから、という理由だけで付けられた接尾語なんですよね。

意味を求めて辞書やら文献やらを漁って、たどり着いた答えが「特に意味はないです」。

……はい、私の数時間の調査、なんだったんでしょうか。

でもこの脱力感こそが、あげぽよという言葉の正体なんやと思います。

さげぽよ・ひまぽよ…「ぽよ」派生語がとにかく多かった

「ぽよ」に特に意味がないとわかると、逆に応用が利くのがこの言葉の強みでした。

テンションが下がった状態を表す「さげぽよ」をはじめ、暇な状態の「ひまぽよ」、ラブラブな状態の「らぶぽよ」など、とにかく派生語が量産されたんです。

なんでも「ぽよ」を付ければそれっぽくなる。

この気軽さが、女子中高生の間で一気に広まった理由のひとつだったのではないかと私は見ています。

言葉のルールがシンプルすぎて、誰でもすぐに真似できてしまう。

流行語って、複雑なものより、こういう単純なものほど長く広まりやすいイメージがありますよね。

あげぽよの由来は川端かなこの口ぐせだった

さて、ここからが本題です。

このあげぽよという言葉、いったい誰が最初に使い始めたのか、気になりませんか。

「あれウチが生み出したから」と川端かなこ本人が語っていた

調べていて驚いたのが、この言葉には生みの親を名乗る本人の証言がちゃんと残っているという点です。

ギャル雑誌「egg」の看板モデルとして活躍していた川端かなこさんが、2011年のインタビューでこう語っていました。

あれウチが生み出したから~!

出典:モデルプレス

流行語というのは、たいてい誰が最初に言い出したのかわからなくなるものだと思うんです。

でも、あげぽよに関してはご本人の肉声が記録として残っている。

これって、実はかなり珍しいことなんじゃないでしょうか。

さかのぼると、あげぽよの前身にあたる「アゲ・サゲ」という言葉が2009年のギャル流行語で1位に選ばれており、この時期に川端かなこさんが自身のブログで「表彰されました」と報告しています。

つまり、「アゲ」という土台を作った段階から、この方は関わっていたわけですね。

ただ、ここで正直にお伝えしておきたいことがあります。

2010年当時の報道では、あげぽよの広まり方について「ギャルモデルたちがブログで使っていたことを発端に、ギャルブロガーへ、そしてギャルへと受け継がれていった」と説明されていて、特定の個人名は挙げられていないんです。

本人の証言はありますが、当時のメディアは複数のモデルによる自然発生として扱っていました。どちらが正しいと断定できるものではない点にご注意ください。

このズレ、けっこう興味深いと思いませんか。

私は、どちらかが間違っているという話ではないと見ています。

言い出したのは確かに一人だったとしても、それが「流行語」になるまでには、同じ言葉を面白がって使い続けた大勢の存在が必要だったはず。

生みの親を一人に絞り込もうとすること自体が、そもそも無理のある作業なのかもしれません。

なお、川端かなこさんのその後の活動や現在の様子については、また別の記事で詳しくまとめていますので、気になる方はそちらもチェックしてみてください。

あげぽよがオリラジ藤森慎吾の言葉だと思われていた事情

ただ、ここでちょっとややこしい話があります。

あげぽよという言葉、世間的には「オリエンタルラジオの藤森慎吾さんの持ちネタ」というイメージのほうが強いんじゃないでしょうか。

実際、藤森さんは2011年に「アゲぽよ~!」という決め台詞を使うチャラ男キャラクターで再ブレイクを果たしています。

テレビの影響力って、本当にすごいんですよね。

先ほどのインタビューで、川端かなこさんはこの状況についてこうもぼやいていました。

今完全に慎吾さんの言葉みたいになってるけど。マジむかつく~。

出典:モデルプレス

言葉を生んだ本人からすれば、たまったものじゃなかったと思います。

私はこの話を知ったとき、正直「あるある」だなと思ってしまいました。

言葉って、生み出した人よりも、繰り返し発信し続けた人のほうが記憶に残ってしまう。

そういう現象、あげぽよに限らず結構あるんじゃないかと思うんです。

あげぽよはegg誌の流行語大賞にも選ばれたとされる

もうひとつ触れておきたいのが、あげぽよはegg誌の中でもきちんと評価されていた言葉だったという点です。

2012年2月号で、あげぽよがegg誌の前年度流行語大賞を受賞したとされています

こちらは確認できた情報源が限られているので、断定は避けておきますね。

ちなみに、現在も毎年発表されている「egg流行語大賞」は2018年にスタートした別の企画なので、そちらとは分けて考える必要があります。

同じ2012年、川端かなこさんは創刊17年目にあたるegg誌のモデル最長在籍記録も樹立していました。

看板モデルとしての実績と、言葉の生みの親としての評価が、同じタイミングで重なっていたわけですね。

あげぽよが受賞した流行語大賞は1つではない

「あげぽよって流行語大賞を獲ったんでしょ?」というイメージ、なんとなくお持ちの方も多いと思います。でも実は、この「流行語大賞」はひとつではなく、いくつもの賞が絡み合っています。

調べるとちょっと混乱するんですよ。

ギャル的流行語大賞とケータイ流行語大賞、それぞれの結果

まず整理すると、あげぽよが受賞・ノミネートされた主な賞は次の3つです。

  • ギャル的流行語大賞:2010年に「アゲぽよ・サゲぽよ」が1位
  • 女子中高生ケータイ流行語大賞:2010年に銀賞、2011年に銅賞
  • ユーキャン新語・流行語大賞:2011年にノミネートのみ

ギャル的流行語大賞というのは、ギャル向けのリサーチサイトが主催していた賞です。

前年の2009年に1位だった「アゲ・サゲ」の進化系として、2010年にあげぽよが頂点に立ちました。

さらに翌2011年には、「おつぽよ」「萎えぽよ」「ムカぽよ」などをひっくるめた「○○ぽよ」が、約2万人のアンケートで1位に。

3年連続で「ぽよ」系が絡んでいるあたり、当時の勢いが数字からも伝わってきますよね。

ユーキャン新語・流行語大賞ではノミネート止まりだった

ここ、実は勘違いされやすいポイントなんです。

あげぽよは、2011年のユーキャン新語・流行語大賞のエントリーワード60語には確かに入っていました。

ただ、トップ10や年間大賞には選ばれていません

ちなみにこの年の年間大賞は「なでしこジャパン」でした。

つまり、あげぽよが正式に「受賞」したのは、ギャル的流行語大賞とケータイ流行語大賞のほうであって、世間一般でよく知られているユーキャンの賞では、候補止まりだったということになります。

似たような名前の賞がいくつも同じ時期に発表されるので、後から振り返ると「結局どれを獲ったんだっけ」となりがちなんですよね。

私も最初、資料を突き合わせるまで見事にこんがらがっていました。

流行語なのに、流行語大賞の名前で迷子になる。

なんだか本末転倒な話です。

あげぽよは鹿児島弁だという説を追いかけてみた

さて、ここからは私が個人的に一番おもしろいと思っているパートです。

「あげぽよって、実は鹿児島弁が起源なんじゃないか」という説、聞いたことはありませんか。

あげぽよが2012年発行の「鹿児島弁辞典」に載っていた

この噂の発端をたどっていくと、2012年に発行された「鹿児島弁辞典」という書籍にたどり着きます。

この本には確かに、あげぽよが「上気(皆と会えて上気)」、さげぽよが「気落ち(怒られて気落ち)」という形で収録されていました。

2018年に、この書籍の中身を紹介する投稿がSNSに流れたことをきっかけに、「あげぽよは鹿児島弁だった」という話が不定期に拡散されるようになったんです。

意味だけ見ると、確かに現代の使われ方とぴったり一致しています。

これは信じてしまっても無理はないなと、私も最初は思いました。

著者への直撃取材で出たあげぽよの結論

ただ、この話には続きがあります。

書籍の著者である石野宣昭さんへの取材によると、あげぽよが鹿児島弁である明確な根拠は「ない」とのことでした。

「鹿児島弁だった」という話は、あくまで著者本人の推察の域を出ないものです。断定できる根拠として扱わないよう注意が必要です。

著者自身も、教員時代に生徒が話していた言葉をメモとして書き留めたもので、実際には鹿児島弁ではない言葉も含まれている可能性があると振り返っています。

しかも、あげぽよが流行した2008年から2010年ごろは、著者が高校の非常勤講師をしていた時期とちょうど重なっているんですよね。

つまり、流行に敏感な生徒たちが口にしていた「あげぽよ」を、鹿児島独特のイントネーションで発音していたのを聞いて、鹿児島弁っぽいなとメモした。

それが後年、辞典という形で一人歩きしてしまった。

そう考えるのが一番自然なんじゃないかと、私は思っています。

出典があるからといって、それがそのまま正しさの証明にはならない。

この話を調べていて、あらためてそう感じました。

あげぽよはいつから死語になったのか

これだけ勢いのあった言葉が、いつごろから聞かれなくなったのか。

これも気になるところですよね。

2013年11月に20代と30代の男女200人を対象に行われたアンケート調査では、あげぽよはすでに75パーセントの人から死語だと判定されていました。

2010年にピークを迎えてから、わずか3年ほどでこの数字です。

ちなみに同じ調査で「チョベリバ・チョベリグ」は85パーセント

1990年代のギャル語とほぼ肩を並べる勢いで、平成後半生まれのあげぽよが葬られていたことになります。

当時の記事では、ギャル向けサイトの編集長も「あげぽよは時代遅れ」とはっきり分析していました。

作った側の現場ですら、すでに使っていなかったわけですね。

流行のサイクルが速いと言われるギャル文化の中でも、あげぽよはとりわけ短命だった部類に入るんじゃないでしょうか。

ガラケーのメール文化とともに広まった言葉だったぶん、スマホとLINEに主戦場が移った瞬間、居場所を失ってしまったのかもしれません。

あげぽよの子孫にあたる「あげみざわ」と平成ギャルの再ブーム

ただ、あげぽよの血筋がそこで完全に途絶えたかというと、そうでもないんです。

2018年上半期のJC・JK流行語大賞では、コトバ部門の1位に「あげみざわ」という言葉が選ばれています。

YouTuberのけみおさんの発信がきっかけで広まった言葉で、主催者側もこれを「あげ、あげみ、あげみざわと進化を遂げた最新形のあげ」と説明していました。

あげあげ、あげぽよ、あげみざわ。

語尾は入れ替わりながらも、「あげ」の部分だけはしぶとく生き残り続けている。

死んだのは言葉そのものというより、語尾のほうだけだったんじゃないかと、私は見ています。

さらに2021年のJC・JK流行語大賞では、コトバ部門の4位に「平成ギャル」がランクインしました。

シュシュやルーズソックスを、文化祭やハロウィンであえて楽しむという流れです。

しかも主催者の説明によると、2003年から2009年生まれの女子中高生はギャルを知らない世代なので、古臭さよりも「普通にかわいく見える」という声が多かったのだとか。

……あの、当時めちゃくちゃ流行を追いかけていた側としては、複雑です。

私たちの青春が、知らない世代にとっては新鮮なファッションとして発掘されている。

うれしいような、若干せつないような。

そう考えると、あげぽよも、いつか思わぬ形でリバイバルする日が来るかもしれません。

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まとめ

最後に、この記事でわかったことを整理しておきます。

  • あげぽよとは、テンションが上がっている状態を指す言葉で、「ぽよ」自体に特別な意味はない
  • egg専属モデルの川端かなこさんが「あれウチが生み出したから」とインタビューで語っている
  • 一方で2010年当時の報道では「ギャルモデルたちがブログで使っていたのが発端」とされ、個人名は挙げられていない
  • オリエンタルラジオの藤森慎吾さんが2011年に決め台詞として使ったことで、世間的なイメージはそちらに寄っていった
  • あげぽよはギャル的流行語大賞とケータイ流行語大賞で受賞歴があるが、ユーキャン新語・流行語大賞ではノミネート止まりだった
  • 鹿児島弁が起源という説も広まったが、著者本人への取材では「明確な根拠はない」との回答だった
  • 2013年時点ですでに75パーセントが死語と判定しており、流行から3年ほどで急速に廃れていった
  • 「あげみざわ」など後継の言葉や、平成ギャル自体の再評価という形で、あげぽよの血筋は今も細く続いている

こうして調べてみると、あげぽよという言葉ひとつに、これだけ濃い歴史が詰まっていたことに、私自身が一番驚かされました。

意味を求めても「特にない」という答えしか出てこない、なんともゆるい言葉なのに、生みの親がいて、賞レースがあって、まさかの方言説まで飛び出してくる。

言葉の一生って、人間の一生と同じくらいドラマチックなんやなと、しみじみ思います。

もしどこかで「あげぽよ」を懐かしく思い出す機会があったら、この記事で調べたことをふと思い出してもらえたら、私としてはそれだけで、あげぽよです。

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