ドラマやバラエティで泉ピン子さんを見ていて、「あれ、頭が揺れてる?」と気になったことはありませんか?
私も一度気になりだしたら、セリフより首の動きを目で追ってしまったクチです。
首振りの原因については、「パーキンソン病では」「何か重い病気?」と、ネット上でさまざまな声が飛び交ってきました。
実はこの答え、ピン子さん本人が連載やエッセイの中ではっきり明かしているんです。
頭が左右に揺れてしまう理由と、首振りと付き合いながら舞台に立つ今の姿を、順番に見ていきますね。
泉ピン子の首振りが話題になったのはいつから?
首の揺れが「気になる」と言われはじめたのは、実はここ数年の話ではありません。
まずはプロフィールをおさらいしてから、話題になった時期をさかのぼってみます。
- 名前:泉ピン子(いずみ ぴんこ)
- 生年月日:1947年9月11日
- 年齢:79歳(2026年11月5日時点)
- 出身地:東京都
- デビュー:18歳で歌謡漫談家として
- 代表作:NHK連続テレビ小説「おしん」、TBS系「渡る世間は鬼ばかり」など
漫談家から女優へ転身し、半世紀以上もテレビの第一線にいる大ベテランなんですよね。
ドクターXと渡鬼で「頭が揺れてる」と指摘が相次いだ
首の揺れが大きく話題になったのは、2016年秋のドラマ「ドクターX~外科医・大門未知子~」(テレビ朝日系)でした。
2016年10月から放送されたシリーズ第4弾で、ピン子さんは主人公の前に立ちはだかる凄腕の女医・久保東子を演じています。
放送当時は、頭の揺れが気になってドラマに集中できない、という視聴者の書き込みまであったと報じられました。
さらにさかのぼると、同じ年の9月に放送された「渡る世間は鬼ばかり」のスペシャルでも、首がわずかに揺れていたという指摘があったようです。
人気ドラマに立て続けに出ていたぶん、気づく人が一気に増えたんだと思います。
事務所は首振りを「過労と加齢」と説明していた
当時、所属事務所は週刊誌の取材に対し、週5日、朝から晩まで収録が続いていることを挙げて「過労と加齢が原因では」と答えていたそうです。
体調そのものには問題がない、という説明でした。
この時点では、本人も事務所もまだ病名を知らなかったのではないかと私は見ています。
忙しさと年齢のせいにしておくしかなかった、というのが正直なところだったのかもしれません。
泉ピン子本人も首振りを自覚していた
周りが心配する一方で、ピン子さん自身も首の揺れにはちゃんと気づいていました。
それがはっきり分かるのが、2017年のバラエティ番組での一幕です。
2017年5月10日放送の「ホンマでっか!?TV」(フジテレビ系)で、脳科学者の澤口俊之さんが首の動きが気になると指摘しました。
するとピン子さんは「緊張するとなる」と、あっさり認めたんです。
同じ放送では、70歳という年齢から引退も頭をよぎり、首の揺れも気になって「もう終わりかな」と思っていたことまで打ち明けていました。
あの泉ピン子さんが、そこまで思い詰めていたなんて。
澤口さんはドーパミンの量が足りないと首が揺れやすくなると説明し、運動や笑うことをすすめていました。
ここで私が注目したいのは、「緊張するとなる」というひと言なんですよ。
このあと紹介する病名は、まさに緊張で震えが強まりやすいとされるものなんです。
本人の感覚は、最初から答えにかなり近いところにあったと私は思っています。
首振りの原因はなに?泉ピン子が著書で明かした病名
いよいよ本題の、首振りの原因です。
ピン子さんは2023年7月に公開されたWeb連載の中で、病院で受けた診断を自ら綴っています。
首振りの正体は順天堂で診断された「本態性振戦」
同じ話は、2025年3月に講談社から出たエッセイ『終活やーめた。 元祖バッシングの女王の「ピンチを福に転じる」思考法』にも収められています。
それによると、ドラマの本番中でも無意識に首を振っていることがあったそうです。
自分でも違和感はあったものの、出演したドラマを見ていて首を振っていることに気づいた、と振り返っています。
「パーキンソン病かもしれない」と考えたピン子さんは、順天堂病院を受診しました。
そこで告げられた病名が「本態性振戦(ほんたいせいしんせん)」だったんです。
視聴者があれこれ噂していた答えが、ご本人の言葉で示されたわけですね。
気になったら、自分から検査に行く。
健康診断の再検査のお知らせを、冷蔵庫に貼ったまま見ないふりをしている私には、耳の痛い話です。
医師が首振りの原因として指摘したストレス
「本態性」という言葉、ちょっと聞き慣れないですよね。
医学では「はっきりした原因が分からない」という意味で使われる言葉です。
ピン子さんも医師から、本態性は原因不明の病気につける言葉だと説明を受けたそうです。
ただ、その医師は続けて、この病気の多くはストレスが原因と考えられる、と話したといいます。
この言葉に、ピン子さんは「はっ」としたと書いています。
心当たりが、あったんですね。
何を言われても笑い飛ばしてきた人ほど、体のほうが先に悲鳴を上げるのではないかと私は思うんです。
首の揺れは、言葉にしなかった疲れを代わりに表していたのかもしれません。
頭が左右に揺れてるのは病気?パーキンソン病との違い
「頭が揺れる病気」と聞くと、パーキンソン病を思い浮かべる方も多いと思います。
実際、ピン子さん自身も最初はそれを疑っていました。
本態性振戦は手や腕の震えがいちばん多いものの、頭や声に震えが出ることもある病気です。
国内の住民調査では、60歳以上のおよそ2%にみられ、その半数以上に家族歴があったと報告されています。
精神的な緊張や疲れ、ストレスがたまると震えが強まりやすいのも特徴とされています。
人前で話すときに出やすいというのは、まさにピン子さんの「緊張するとなる」と重なるんですよね。
興味深いのが、頭の震えは女性に出やすいという海外の研究です。
本態性振戦の患者を調べたところ、頭や声の震えがあったのは男性で約3割、女性では約6割だったそうです。
女性のほうが2倍近く多いというのは、私も調べていて驚きました。
首振りはパーキンソン病の震えとどう違う?
どちらも「震え」が出るので混同されやすいのですが、実は出方がかなり違います。
ざっくり比べると、こんな感じです。
| 比べるポイント | 本態性振戦 | パーキンソン病 |
|---|---|---|
| 震えが出やすい場面 | 姿勢を保つとき・体を動かすとき | じっと休んでいるとき |
| 震え以外の症状 | 基本的に震えだけ | 体のこわばり、動作が遅くなる、表情が乏しくなるなど |
本態性振戦は震え以外の症状がほとんど出ないのに対し、パーキンソン病は震え以外にもさまざまな症状を伴うのが大きな違いです。
テレビ越しに「もしかして」と心配した視聴者の気持ちは、私もよく分かります。
ただ、ご本人がきちんと検査を受けて出た診断こそ、いちばん確かな答えだと思うんです。
もしご家族の震えが気になっている方がいたら、脳神経内科で一度相談してみると安心ですよ。
泉ピン子の首振りとバッシングの時期は重なっていた
医師に「ストレス」と言われてピン子さんが「はっ」とした理由は、著書の中で明かされています。
首の揺れが出ていた頃、ピン子さんは大きなバッシングの渦中にいたんです。
ピン子さんは著書で、ちょうどその頃、共演者をいじめたという疑惑でひどいバッシングを受けていたと振り返っています。
2023年の連載では首振りに気づいたのを「5、6年前」と書いているので、2017〜2018年ごろの出来事とみられます。
これは「渡る世間は鬼ばかり」で母子役を演じた、えなりかずきさんとの“共演NG”騒動を指しているとみられます。
脚本家の橋田壽賀子さんは生前、えなりさん側の事情として、一緒に出ると発疹が出たりする、と語っていました。
一方のピン子さんは2021年のラジオで、膨大なセリフを抱えていて、えなりさんとはそもそも絡まないと話し、共演NGにされたことに首をかしげています。
真相は当事者にしか分からないことなので、私がどちらかの肩を持つつもりはありません。
ただ、ピン子さんが著書に綴った思いは、やはり胸に残ります。
「いじめ」と決めつけられたことが、何より悲しかったそうです。
……強気なイメージの裏に、こんな気持ちを抱えていたなんて想像できましたか?
私は、平気そうに見えたあの頃も、首の揺れだけは正直だったんだと思っています。
その後、2021年4月には、母のように慕った橋田さんの最期を熱海で看取っています。
葬儀や散骨をめぐる自身の話が週刊誌で疑問視されたことも、ものすごく残念だったと著書で振り返っています。
泉ピン子の首振りの治療と現在
では、本態性振戦と分かってから、どう向き合ってきたのでしょうか。
治療のことも、ピン子さんは包み隠さず書いています。
抗てんかん薬は副作用で飲むのをやめたと告白
ピン子さんは診断後、1年ほど病院に通い、治療のために抗てんかん薬を飲んでいたそうです。
本態性振戦の治療では、てんかんの薬や血圧の薬の一部が使われることがあり、震えを抑える効果が期待されています。
ただ、ピン子さんの場合は副作用が強かったといいます。
薬を飲むと震えは止まるものの、血圧が一気に上がるなど、日常生活に支障が出てしまったんだとか。
本態性振戦は完治が難しいため、薬は今も一応処方されているものの、最近は飲むのをやめていると著書で明かしています。
首の揺れを止めることより、毎日を普通に過ごせることを選んだ。
私はそう受け取りました。
40代の私でも、薬の説明書の副作用の欄は読むだけでクラクラします。
それを自分の体で天秤にかけて決めたのだから、ほんまに肝が据わっているなと思うんです。
首振りがあっても舞台に立ち続ける79歳の今
バッシングの渦中で支えになったのは、全国を回った朗読劇のお客さんだったそうです。
客席から「元気が出た」と声をかけられ、いちばんの味方は長く続けてきた芸事なんだと再確認したと綴っています。
その言葉どおり、今も仕事のペースは落ちていません。
2025年3月8日には、北川景子さん主演のドラマ「花のれん」(テレビ朝日)に出演し、金貸しの女性・石川きんを演じました。
2026年4月25日には、佐藤隆太さんとW主演を務める『声舞劇!終活を始めた途端、55歳の息子が帰ってきました』が東京・シアター1010で開幕しています。
その後も茨城、栃木、秋田などを巡り、全国で公演が続いています。
ここだけは、ふざけずに書かせてください。
首の揺れを抱えたまま、79歳で全国の舞台を回っているんです。
揺れていても、舞台に立つ。
それが泉ピン子さんの出した答えなんだと思います。
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まとめ
泉ピン子さんの首振りの原因について、時系列で追いかけてきました。
最後に、ポイントを整理しておきますね。
- 首の揺れは2016年のドクターX出演時に大きく話題になった
- 当時の事務所の説明は「過労と加齢」だった
- 2017年には本人も「緊張するとなる」と自覚を語っていた
- 連載や著書で、順天堂で「本態性振戦」と診断されたと明かした
- 医師からは、多くはストレスが原因と考えられると説明された
- 抗てんかん薬は副作用が強く、最近は飲むのをやめている
- 2026年も全国ツアーの舞台に立ち、精力的に活動中
長いあいだ「病気では?」と噂されてきた首振りですが、答えはご本人の口から、思っていたよりずっと率直に語られていました。
私がいちばん心に残ったのは、病名そのものより「はっとした」という一言なんですよ。
強い人ほど、自分の疲れに気づくのは後回しになるものなのかもしれません。
次にテレビや舞台で頭が揺れているピン子さんを見かけたら、心配するより「今日も立ってはるなあ」と見守りたい。
調べ終えた今、そんなふうに感じています。


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