「良かったこの距離で」とは?なぜ流行った?意味や元ネタ&もこうとの関係まで調査

最近、Xやコメント欄で「良かったこの距離で」という不思議な一言をよく見かけませんか。

私も最初は意味が分からず、なんだこれはと調べ始めたのですが、たどっていくと2016年の「水曜日のダウンタウン」にたどり着きました。

この記事では、「良かったこの距離で」とは何なのか、意味や元ネタ、そしてなぜ今になってミームとして流行ったのか、もこうさんとの関係まで含めて詳しく調査してまとめています。

「良かったこの距離で」とは?水曜日のダウンタウンが生んだ一言

「良かったこの距離で」の元ネタは、2016年9月21日に放送されたTBS系「水曜日のダウンタウン」です。

まずは、このフレーズが生まれた放送回そのものから振り返ってみますね。

発言したのは松本人志本人ではなく「松本等しい」

ここ、勘違いしている人がわりと多いんじゃないかと思うのですが。

「良かったこの距離で」と言ったのは、松本人志さん本人ではありません。

松本人志さんのものまねをしている、松本等しいさんという方の発言です。

放送されたのは「水曜日のダウンタウン モノマネ芸人に頼りすぎ説」という回。

ダウンタウンの代わりに、ものまねコンビの「ダウソタウソ」(松本等しいさん・デコピン浜ちゃんさん)が進行役を務めるという、かなり変則的な特別編でした。

番組名まで「水曜日のダウソタウソ」に変えるという徹底ぶり。

プレゼンターは宮川大輔さんのものまねで知られる大好-DAISUKI-さんが担当し、ゲストにはウドの鈴木さんやまねだ聖子さんなど、こちらもものまね芸人が勢揃いしていました。

地獄のような空気だった当日のやりとりを振り返る

このセリフが生まれた瞬間、実は現場の空気がなかなかシビアだったんですよ。

スタジオトークで、松本等しいさんが浜田雅功さん役のデコピン浜ちゃんさんに関する、あまり触れてほしくなかったであろう話題を口にしてしまいます。

浜ちゃんが「やめろ!そこは……」と声を荒げ、宮川大輔さん役の大好-DAISUKI-さんも「兄さん、アカーン!」と便乗。

最後に浜ちゃんから「シバくぞ!そこはアカン言うとるやろお前!」と凄まれた直後、松本等しいさんが放ったのが「良かったこの距離でぇ、ほんまに……」の一言でした。

出典:ピクシブ百科事典「良かったこの距離で」

距離が離れていたおかげで、しばかれずに済んだ、という意味の一言だったわけです。

ただ、このボケ自体は見事にスベったそうで、浜ちゃんだけが乾いた笑いを返し、大好-DAISUKI-さんは何事もなかったように次のVTRへ話を進めたと伝えられています。

もはや放送事故レベルの気まずさなんですが、それが10年後にバズる種になるとは誰が想像したでしょうか。

余談ですが、この回は観覧ありの収録だったとされていて、スタジオの冷めきった空気を客席も一緒に味わったのかと思うと、ちょっとお気の毒に思えてきますね。

そして正直に言うと、この放送回自体、当時はほとんど話題にならなかったようなんです。

DVD化もされず、公式で改めて取り上げられることもなく、いわば「ロストメディア」に近い扱いだったとも言われています。

当時話題にならなかったからこそ、10年越しで発掘されたときに新鮮な驚きをもって受け止められたのではないか、というのが私の見立てです。

「良かったこの距離で」の意味と使われ方

言葉の意味自体はシンプルなんですが、使われ方はけっこう広がっているんですよ。

ここで整理しておきますね。

「良かったこの距離で」は、文字どおり「危ないところだったけど、距離があったおかげで助かった」というニュアンスの言葉です。

怖い上司から離れた場所にいて安心したときや、何かがギリギリでぶつからずに済んだときなど、危険を回避できた場面にぴったりハマる表現なんですよね。

面白いのは、元ネタの状況(怒られそうになって助かった)から少しずつ意味が広がって、今では「近すぎて気まずい」ような場面へのツッコミとしても使われ始めていること。

元ネタでは怒られずに済んで安堵する場面のはずが、今では逆に近すぎることをいじる場面にも使われる。

どっちのシチュエーションやねん、と言いたくなるところなんですが、それも含めてミームらしい懐の広さなんですよね。

短くて、誰でも打ちやすくて、しかもちょっとシュールで面白い。

配信のコメント欄やXで連投されやすいのも、うなずける話です。

「良かったこの距離で」を言った松本等しい(シークレット松本)はどんな人物?

ここまで読んで、「そもそも松本等しいさんって誰なの」と気になった方もいるはずです。

調べてみると、キャリアの長い実力派の方でした。

  • 名前:松本等しい(まつもとひとしい)/旧名・シークレット松本
  • 本名:岡田彦泰(おかだひこやす)
  • 生年月日:1963年6月22日
  • 年齢:63歳(2026年8月13日時点)
  • 出身地:東京都
  • 所属事務所:アネット
  • 前職:自動車教習所指導員
  • 受賞歴:テレビ東京「全日本そっくり大賞」顔部門優勝

生年月日については、一部のサイトで1973年6月22日と紹介されている例も見つかりました。

ただ、2020年8月の報道で当時57歳と伝えられていたことから、1963年生まれとみるのが自然だと私は判断しています。

もうひとつ、この方を語るうえで外せないエピソードがあります。

2020年8月12日放送の「水曜日のダウンタウン」で、ものまね芸人が本人についてどれだけ知っているかを試すクイズ企画が行われたのですが。

松本等しいさんは27歳からものまねを始めて当時ちょうど30年のキャリアがあり、「松本さんがいたから今の僕がある」と豪語したうえで、全問不正解。

誕生日すら当てられず、VTRを見ていた松本人志さん本人が「マジかよ、こいつ……」と絶句したと報じられています。

出典:ライブドアニュース

30年やってきて誕生日を知らない。

……もう、それだけで一本記事が書けそうな逸材なんですよ。

こういう方が放った一言だと知ると、あのシュールさが二倍面白く感じられませんか。

なぜ2026年に「良かったこの距離で」が急上昇?きっかけはもこうの配信

10年前のテレビ番組の一言が、なぜ今になって急にバズったのか。

ここが今回いちばん気になるところだと思うので、時系列で整理していきますね。

松本人志語録を連投する文化がすでにあった

実は「良かったこの距離で」がいきなり単独でバズったわけではなさそうなんです。

きっかけとしてよく語られているのが、ゲーム実況者・もこうさんの配信のコメント欄に、松本人志さん関連のミームを持ち込む人が現れたという流れ。

そこから小さく盛り上がりが生まれ、最初に大きく流行したのが「最後の餃子か!」という松本人志さん本人の発言だったと言われています。

これがコメント欄で連投されたことに、もこうさんが反応してピキり出す様子が面白がられ、さらに拡散していったそうです。

そして、その松本人志語録探しの流れの中で見つけ出されてきたのが「良かったこの距離で」だった、というのがネット上での説明なんですよ。

なお、一連のやりとりを切り抜いた動画自体は2026年1月下旬にはYouTubeへ投稿されていて、それが土壌になったのではないかという見方もあります。

半年寝かせてから爆発したことになりますね。

もこう・ゆゆうたなど配信者への飛び火

「良かったこの距離で」の広がりは、もこうさんだけにとどまりませんでした。

配信者のゆゆうたさんも、2026年7月28日ごろに「良かったこの距離で」の元ネタに迫る配信を行ったとされています。

もこうさん自身も、コメント欄に湧いた謎のフレーズについて言及したうえで、8月上旬には自分でも繰り返し使うようになった様子が切り抜き動画として残っています。

嫌がられていたはずのフレーズを、最終的にはご本人がマスターしてしまう。

この転がり方、なかなか味わい深いです。

個人的な見方なんですが、配信のコメント欄というのは、短く打てて誰でも参加できるフレーズだけが生き残る、わりとシビアな淘汰圧のある場所やと思うんですよ。

「良かったこの距離で」は、まさにその条件にハマりきった言葉だったんじゃないかなと私は見ています。

「良かったこの距離で」と「最後の餃子か」「クイヤ」の関係は?広がる松本語録ミーム

ここまで何度か名前が出てきた「最後の餃子か」と「クイヤ」。

このふたつも合わせて整理しておくと、流行の全体像がぐっと見えやすくなるんですよ。

「最後の餃子か」は、2020年12月2日放送の「水曜日のダウンタウン」で松本人志さん本人が発した例えツッコミです。

説のタイトルコールを陣内智則さんと浜田雅功さんが互いに譲り合ってグダグダになった場面を見て、大人数で餃子を食べるときに最後の一個を誰も取らない状況にたとえたもの。

短い言葉で場の空気を言い当てた名ツッコミとして、放送直後から話題になっていました。

「クイヤ」はもっと古く、2011年4月17日放送の「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!」が元ネタです。

「数字の9が嫌いな動物は?」というなぞなぞに対し、正解の「スカンク」ではなく「クイヤ」という謎の動物名を松本人志さんが答えた、という言葉遊びでした。

「9が嫌」でクイヤ。

……理屈は通っているのに誰も知らない生き物、というのがまた強いんですよね。

ネット上の投稿では、それぞれの切り抜き動画が1900万回、3400万回という規模で再生されているという声も見かけました。

ただ、こちらは公式に確認できた数字ではないので、あくまで参考程度に受け止めておくのがよさそうです。

同じ投稿の中には、この3つが「三種の神器」と呼べるほど定着するかは分からない、という慎重な見方もありました。

私としては、この3つの中でも「良かったこの距離で」がいちばん長く生き残るんじゃないかと予想しています。

理由は単純で、状況を選ばず使える汎用性と、あの独特な言い回しの強さが、他の2つよりも一枚上手だと感じるからなんですよね。

「良かったこの距離で」の元ネタ、実は都市伝説も囁かれている?

ここからは、調べていて思わず「え、そうなの」となった小ネタです。

Yahoo!知恵袋を見ていると、こんな説を唱えている人がいました。

2017年4月に、当時の復興相が東日本大震災の被害をめぐって「東北でよかった」という趣旨の発言をして問題になったことがあり、「良かったこの距離で」はそこから来ているのではないか、という都市伝説めいた説です。

この発言問題自体は、2017年4月25日に実際に報じられ、翌日に辞任へ発展した出来事なんですよね。

ただ、同じスレッドの中で、この説に対しては別の回答者からはっきり否定されていました。

水曜日のダウンタウン由来であることは、もはや説明するまでもない前提として扱われている、という指摘だったんです。

私も、時系列や文脈を見る限り、この2つに直接のつながりがあるとは考えにくいと感じています。

ミームが大きくバズったあとに、もっともらしい別解釈が後付けで生まれるのは、よくあることなんやと思うんですよね。

こじつけにも程がある、と言いたくなるところですが、都市伝説とはそういうものですよね。

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まとめ

最後に、この記事で分かったことを整理しておきますね。

  • 「良かったこの距離で」の元ネタは、2016年9月21日放送「水曜日のダウンタウン」の特別編
  • 発言したのは松本人志さん本人ではなく、ものまね芸人の松本等しいさん
  • 意味は「距離があったおかげで危機を回避できた」という安堵のニュアンス
  • 松本等しいさんの本名は岡田彦泰さんで、元自動車教習所指導員という経歴の持ち主
  • 2026年の再流行は、ゲーム実況者・もこうさんの配信コメント欄が発端とされている
  • 「最後の餃子か」「クイヤ」も同じ松本人志語録ミームの仲間
  • 「東北でよかった」発言との関連説は、ネット上で否定されている都市伝説

正直なところ、10年前の地味な特別編の一言が、こんな形で息を吹き返すとは誰も予想していなかったと思うんですよ。

でも、あまり似ていないと言われ続けたものまねと、スベったはずの一言が、巡り巡って2026年のコメント欄を席巻している。

その巡り合わせ自体が、なんだかもう一本のドラマみたいで面白いなと感じました。

もし配信のコメント欄やXでこのフレーズを見かけたら、その裏にある10年ごしのストーリーを、ちょっと思い出してもらえたら嬉しいです。

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