スーパー戦隊シリーズが50年の歴史に幕を下ろし、その後継として2026年2月にスタートした『超宇宙刑事ギャバン インフィニティ』。
「失敗した」「がっかり」「つまらない」という声がSNSや知恵袋に溢れているのを見て、「えっ、そんなに?」と気になって調べてみました。
正直、半年で最終回を迎えると聞いてから、ネット上での評価の厳しさがさらに増した印象があって。
「これ本当に失敗だったの?」「つまらないのは気のせいじゃなかったの?」という疑問を持つ方も多いと思うんですよね。
そこでこの記事では、ギャバンインフィニティが失敗・がっかり・つまらないと言われる5つの理由を整理しながら、一方で「面白い!」という声があるのも事実なので、そちらも一緒に見ていきます。
批判だけをまとめた記事にはしたくないので、両方フェアに並べてみますね。
ギャバンインフィニティが「失敗」と言われてしまう背景
「失敗」という言葉の背景には、期待値とのギャップがあります。単純に「ダメな作品だった」というより、「こんなはずじゃなかった」という感情が乗っかっているんですよね。
まず「失敗」という言葉が飛び交う前提を整理しておきます。
ギャバンインフィニティは、テレビ朝日・東映・東映エージエンシーが手がける新特撮ヒーローシリーズ「PROJECT R.E.D.」の記念すべき第1弾。
「超次元英雄譚(Records of Extraordinary Dimensions)」の頭文字を取ったこのプロジェクト、”赤いヒーローが活躍し、複数の作品がクロスオーバーしながら展開する”という大きなビジョンを掲げてスタートしました。
もともと50年続いた戦隊の後釜という位置づけもあって、はじめから注目度も期待値も高かったんですよね。
「あの戦隊枠に何が来るの?」「ギャバンって昭和の作品やろ?」という戸惑いや期待が入り混じった状態でスタートした番組です。
そこにきて「つまらない」「がっかり」という声が放送直後から出始めたことで、「期待が大きかった分だけ落差が大きかった」という構図が生まれてしまったのだと思います。
つまり「失敗」という言葉の背景には、期待値とのギャップがある。
単純に「ダメな作品だった」というより、「こんなはずじゃなかった」という感情が乗っかっているんですよね。
がっかり・つまらないと言われる5つの理由
では具体的にどんな点が「がっかり」につながったのか。
視聴者の感想やレビューをいろいろ見ていて、私なりに5つに整理してみました。
理由1 説明が多くて感情が置いてけぼりになる展開
「何か気づいたらもう次の場面になってた」という感想、見かけませんでしたか?
1話を観た人の感想でとても多かったのが、「説明が多くてストーリーに入り込めない」というもの。
多元宇宙(コスモレイヤー)、エモルギー、ゲキドー、コスモギャバリオン……と新しい概念や用語がぽんぽん出てきます。
その説明をするのに画面の大半を使ってしまって、「で、主人公はどんな人なの?」「何を大切にして戦っているの?」という感情面の積み上げが追いつかない展開になってしまっているんですよね。
設定の説明が終わったら急に蒸着して戦闘が始まる、というテンポが繰り返されると、「ダイジェスト版を観せられている気分」になってしまう。
私が調べていて気づいたのは、「今回のテーマは感情なのに、主人公の感情の動きが丁寧に描かれていない」というジレンマです。
エモルギーという感情エネルギーが物語の核なのに、それを扱う主人公の感情自体があっさり処理されてしまっているのが、もどかしいんですよね。
理由2 蒸着や必殺技のカタルシスが薄い
ヒーロー番組の醍醐味といえば、変身して敵をどーんと倒すカタルシスですよね。
そこが物足りないという声が、かなり多かったです。
ギャバンといえば「蒸着」という変身システムが象徴的で、それ自体は令和版でもちゃんと受け継がれています。
「蒸着プロセスをもう一度見てみよう」という川澄綾子さんのナレーションも健在で、往年のファンは盛り上がったんですよね。
でも問題はその後で。
必殺技の演出がCG中心で処理されていて、「キマった感」がどうしても薄くなってしまっている。
特に「敵を薙ぎ払って必殺技でどーん!」という爽快感が欲しい視聴者には、「なんかあっさり終わったな」という印象になりがちみたいです。
いわゆる”様式美”としてのキメが、今風の軽快なアクションに変わってしまったことで、旧来の「ギャバンらしさ」を期待していた層にはがっかり感が生まれてしまったのだと思います。
理由3 多元宇宙の設定が似たり寄ったりで世界観が浅い
「マルチバース」という概念自体はワクワクする設定なんですよ。
別の宇宙に別のギャバンがいて、次元を超えて交差するという発想は面白い。
ただ、実際の画面では「宇宙を番号で呼ばれてもどれがどれかわからない」「毎回エモルギー犯罪を解決するだけで変化が少ない」という声が多く見られました。
多元宇宙を舞台にしているのに、登場する宇宙が似たような地球ばかりで、「どこが違うの?」という感じになってしまっているようです。
SF設定のポテンシャルを活かしきれていないという指摘は、結構鋭いな、と私も思いました。
「引き出しが少ない」という印象を与えてしまうと、どんなに設定が壮大でも「薄い」と感じさせてしまうんですよね。
理由4 低予算感のある映像とグッズ展開の性急さ
「安っぽさを感じる」という声があるのも正直なところです。
戦闘シーンで登場する敵(エモンズ)が毎回同じだったり、特定の映像が使い回されている印象を与えたり、という点が気になる視聴者もいました。
さらに、バンダイの玩具展開についても「とにかくアイテムをどんどん出してくる」という印象があって、「全部買わないと劇中再現できないの?」という不満の声もあります。
半年という短い放送期間の中でスーツや特撮の制作コストを賄う難しさもあるとは思うんですけど、視聴者目線では映像クオリティに出てしまったと感じられたようで。
「お金かけてもらえてないのでは?」という印象を持つ視聴者にとって、それ自体が「大事にされていない感」につながってしまうんですよね。
理由5 「戦隊」の看板を失ったことへの戸惑い
個人的にはこれが一番根っこにある気がします。
50年も続いた戦隊シリーズを終わらせてまで始めた番組なんだから、それを超える面白さがないといけないというハードルがある。
しかも対象年齢帯の子どもを持つ親世代(今の30〜40代前半)は、昭和のギャバンをリアルタイムで観ていない可能性も高い。
宇宙刑事シリーズのコア世代は40代後半〜50代が中心と言われていて、子どもたちへの「親からの見せる動機」が戦隊より弱くなってしまうんですよね。
「戦隊終わるのさみしい」という喪失感のまま新番組を観た層にとっては、どんな作品でも最初のハードルが高くなってしまうものです。
「戦隊の後釜」という役割を背負わされた宿命みたいなものが、評価の厳しさにつながっている部分は確実にあると思います。
それでも「面白い」と支持される部分もある
批判のことばかり書くのもフェアじゃないと思って(笑)、こっちもちゃんと紹介しないといけません。
実際に「面白い!」「好き!」という声もリアルに存在するんですよね。
スタイリッシュなビジュアルと往年へのリスペクト
まず見た目の格好よさについては、批判派も含めてほとんどの人が認めているんですよ。
メタリックレッドのコンバットスーツは、本当にスタイリッシュで。
「こんなかっこいいスーツのヒーロー、最近なかったな」という声は、特撮ファン以外からも聞こえてきました。
特に蒸着シーンのビジュアル演出は、最新技術でブラッシュアップされていて見応えがある。
「蒸着プロセスをもう一度見てみよう」という川澄綾子さんのナレーション付きの解説シーンは、初めて観た人には新鮮だし、往年ファンには「あああれがある!」という嬉しさがある。
コム長官への名称オマージュや、旧作の曲をイメージしたアイキャッチなど、昭和ギャバンへのリスペクトをそっと忍ばせている細かい仕掛けも、分かる人には「ちゃんとわかってる人が作ってる」と伝わるんですよね。
そして、これは少し切ない話なのですが。
初代『宇宙刑事ギャバン』で一条寺烈を演じた大葉健二さんが、2026年5月6日に亡くなられました(享年72)。
長く療養生活を送られていたそうで、本作の公式Xも追悼のコメントを掲載しています。
新生ギャバンが、昭和のあの熱気をきちんと受け継ごうとしている姿勢は、こういうタイミングだからこそ余計に胸に響くものがありました。
福沢博文監督が手がけるアクションの完成度
「アクションだけは本当によくできている」という声は、批判的な意見の中からも出ているのが興味深いです。
本作の演出を手がける福沢博文さんは、『百獣戦隊ガオレンジャー』(2001年)でガオレッドのスーツアクターを務めて以降、スーパー戦隊シリーズで数々のレッドを歴任してきた方。
アクションの現場を身体で知っている人が撮っているだけあって、銃とブレードを使った戦闘シーンのスピード感と構図は本当に質が高い。
「ストーリーには不満があるけど、戦闘シーンは毎回楽しみにしている」という声もあって、アクション好きな視聴者には刺さっているようです。
評価が真っ二つに割れている今の状況
ある投票サイトの「おもしろい?つまらない?」というアンケートでは、「つまらない」が435票、「おもしろい」が83票(2026年6月時点)。つまらない派が約5倍という、なかなか厳しい結果になっています。
映像作品のレビューサイトFilmarksの平均スコアも、★3.2点(2026年6月時点)。
どっちの言い方もできる数字ですよね。
「5点満点で3.2点は低すぎる」と言う人もいれば、「賛否両論で揉めているジャンル作品のリブートとしてはまあ妥当」と言う人もいて。
私の正直な感想としては、「中間くらいの人がいちばん多くて、声が大きいのが批判派」という状況なんじゃないかなと思っています。
熱狂的に好きな人はSNSで語り合っているし、つまらないと感じた人もSNSで発信するけど、「まあ観てるよ」「嫌いじゃないよ」という人はわざわざ書かないですからね。
評価が「真っ二つ」に見えるのは、そういうSNSの特性もあると思います。
子ども向け番組という前提を忘れた批判もある
批判の多くが「大人目線の評価」であることを念頭に置いておくと、「失敗」という結論も少し変わってくる気がしています。
これ、私が調べていてずっと引っかかっていたことなんですよ。
「大人が観てもつまらない」という批判が多い一方で、「そもそもメイン視聴者は子どもじゃないの?」という声もある。
Yahoo!ニュースの特撮ライター・斉藤貴志さんのコラムでも、「そもそも『ギャバン インフィニティ』のメイン視聴者は子ども。大人の感想は副次的なものでは」という指摘が出ていました。
実際に、ホームセンターで開催されたギャバンショーには子どもも大人も大勢の人が集まっていたという目撃情報もあります。
大人のコアなファンが「キャラクターが薄い」「世界観が浅い」と言う基準と、「蒸着がかっこいい!」「必殺技で倒した!」と喜ぶ子どもの基準は、そもそも別物なんですよね。
批判の多くが「大人目線の評価」であることを念頭に置いておくと、「失敗」という結論も少し変わってくる気がしています。
(……でも親の私としては、子どもと一緒に観ていて大人もそれなりに楽しめてほしい気持ちはありますが(笑))
ギャバンインフィニティが半年で打ち切りの理由とは?
▶︎ ギャバンインフィニティ打ち切りはなぜ?半年で終了する本当の理由とつまらない説を検証
まとめ
ギャバンインフィニティが「失敗」「がっかり」「つまらない」と言われる理由と、それでも支持される声を整理してきました。
最後に要点をまとめておきます。
- ギャバンインフィニティは「戦隊の後釜」という高い期待値を背負ってスタートした
- つまらないと言われる理由は主に「説明過多」「カタルシス不足」「世界観の浅さ」「低予算感」「戦隊との比較」の5つ
- 一方でスーツのビジュアルや福沢さんが手がけるアクションの完成度は、批判派からも一定の評価を受けている
- 投票サイト(つまらない435票/おもしろい83票)やFilmarks(★3.2点)の数字を見ると、評価は厳しめだが熱狂的なファンも確実にいる
- 批判の多くは「大人目線」であり、子ども向けコンテンツとして見ると評価軸が変わる部分もある
- 「失敗か成功か」は、PROJECT R.E.D.シリーズ全体の行方とクロスオーバー展開にかかってくる
私自身が調べながら感じたのは、「失敗」と断定するには早すぎるし、「つまらない」も万人に当てはまる言葉ではないということ。
旧作へのリスペクトがちゃんとあって、アクションにかける情熱もある。
でも、「それだけでは届かない層がいた」というのが正直なところかなと思います。
PROJECT R.E.D.の第2弾『角醒ハンター オメガホーン』がどんな評価を受けるか、そしてギャバンとのクロスオーバーがいつどんな形で実現するか。
そこまで見届けてから、改めて「あのギャバンインフィニティって何だったんだろう」と振り返るのが面白いかもしれないな、と個人的には思っています。


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