本屋や図書館で「原田ひ香」と「原田マハ」の名前を見て、「あれ、この2人って何か関係あるの?」と思ったことはありませんか?
私も最初、そう感じた一人です。
苗字は同じ「原田」で、名前の読みも「ひか」「まは」と音が近い。
しかもどちらも女性の人気作家ときた。
これは混同するでしょ!(と心の中でひとりツッコミ)
この記事では、原田ひ香と原田マハの関係性や名前が似てる理由、そして2人の共通点と違いをじっくり調べてまとめました。
どちらから読んでみようかな、と迷っている方にもヒントになれば嬉しいです。
原田ひ香と原田マハ、そもそも何者?それぞれのプロフィール
まずは2人がどんな作家なのか、基本情報から見ていきましょう。
名前が似ているだけで作風は全然違う、ということが最初に分かると、後の話がぐっとわかりやすくなるので!
原田ひ香のプロフィールと歩んできた道
原田ひ香さんは1970年生まれ(56歳/2026年6月11日時点)、神奈川県出身の小説家・脚本家です。
大妻女子大学文学部日本文学科を卒業後は秘書として働いていましたが、29歳で結婚。
夫の転勤にともない北海道の帯広市に移住することになり、そこでシナリオを独学で学び始めます。
家にいながら書く仕事がしたい、という思いがあったそうで、当時はネット検索を駆使しながらとにかく独学でシナリオを書いたんだとか。
その行動力、すごいですよね。
2007年に「はじまらないティータイム」で第31回すばる文学賞を受賞し、37歳で小説家としてデビューします。
代表作は『三千円の使いかた』で、文庫版も合わせて累計100万部に迫るベストセラー。
2023年にはドラマ化もされた大人気作品です。
現在は東京都杉並区在住で、「食・お金・日常」をテーマにした等身大の女性を描く作品で多くの読者の心をつかんでいます。
原田マハのプロフィールと異色の経歴
原田マハさんは1962年生まれ(63歳/2026年6月11日時点)、東京都出身の小説家・キュレーターです。
関西学院大学文学部日本文学科と、早稲田大学第二文学部美術史科という2つの大学を卒業しているというのが、もうこの時点でただ者ではない感じがします(笑)
卒業後は馬里邑美術館に就職し、その後は伊藤忠商事に転職。
さらに森ビルで森美術館の設立準備室に関わり、ニューヨーク近代美術館(MoMA)への派遣経験もある、という華々しいキュレーター経歴の持ち主です。
そのキュレーターとしての知識と経験が、後の小説に圧倒的な深みをもたらすことになります。
2005年に『カフーを待ちわびて』で第1回日本ラブストーリー大賞を受賞し、翌2006年に書籍として刊行・作家デビューを果たします。
43歳での遅咲きデビューでした。
2012年に『楽園のカンヴァス』で第25回山本周五郎賞を受賞し、アート小説の第一人者として名をはせることになりました。
映画化された作品も多く、『キネマの神様』は山田洋次監督によって映画化されています。
原田ひ香と原田マハに血縁・師弟などの関係はあるの?
「2人は姉妹?」「師弟関係?」という疑問を持つ方も多いようです。
結論から言うと、原田ひ香さんと原田マハさんに血縁関係も師弟関係もありません。
完全に別々の人物で、名前が似ているのはあくまで偶然です。
ちなみに原田マハさんには実の兄がいて、その方が作家・エッセイストの原田宗典さんです。
本屋で「原田」姓が3人並ぶことになるわけで、もはや「原田コーナー」状態(笑)。
宗典さんは1984年に小説家デビューしているので、マハさんよりキャリアは先輩です。
マハさんのデビュー作『カフーを待ちわびて』が世に出たとき、宗典さんから「いい気になるな、本気になれ」とエールを送られたというエピソードが公式サイトに記されていて、なんとも兄妹らしいやりとりだな、と思いました。
一方、原田ひ香さんには同じ作家の兄妹・姉妹はおらず、「原田」は本名の苗字です。
つまり、原田マハさんと原田ひ香さんが「原田」であることは、単純に偶然が重なっているだけ。
2人の間に直接の接点は確認されておらず、面識があるかどうかもはっきりとは分かっていません。
ただ、これだけ名前が似ていれば、お互いに存在は認知しているんじゃないかな、とは個人的に思いますが…あくまで私の推測です。
名前が似てる理由はなぜ?それぞれの名前の由来を調べた
「名前が似てる理由」と言っても、実は2人の名前には何も関係がないんです。
それぞれに全く別の由来がある。
でもその由来がまた面白いので、ぜひ読んでいってください!
原田マハの「マハ」ってどこから来てるの?
「原田マハ」はペンネームです。
「マハ」という名前は、スペインの巨匠画家フランシスコ・デ・ゴヤの名作「着衣のマハ」「裸のマハ」から取ったとされています。
キュレーター出身でアートに人生をかけてきた原田マハさんらしすぎる由来ですよね。
さらに言えば、ピカソと愛人マリー・テレーズ・ワルテルの間に生まれた子供の名前も「マハ」であり、幼い頃からピカソが大好きだったマハさんにとって、その名前も由来のひとつと考えられているようです。
ちなみに苗字の「原田」は、お兄さんの宗典さんと同じ本名そのままで、下の名前だけがペンネームになっています。
本名は非公開ですが、「原田」は本名で間違いないと思います。
アートへの愛が名前にまで滲み出ているところが、本当にこの方らしい!
原田ひ香の「ひ香」という名前の由来
こちらは、由来のエピソードが予想外に面白いんです(笑)
原田ひ香さんは、すばる文学賞を受賞する1年前まで「中村比香」という名義で活動していました。
では、どうして「原田ひ香」に変わったのか?
それが、たまたま乗ったタクシーの運転手さんがきっかけだったんです。
その運転手さんが姓名判断をする方で、「原田ひ香」という名前を勧めてくれたんだとか。
ひ香さんはその言葉に従って改名し、まもなくすばる文学賞を受賞する、という展開になったわけです。
タクシーの運転手さん、すごいな…(笑)
ひ香さん自身も「運命的な出会いだった」とおっしゃっていたそうで、名前との縁って不思議なものですよね。
こうして見ると、「マハ」も「ひ香」も、それぞれに全く別の経緯から生まれた名前。
でも読み方が「まは」と「ひか」で音がどことなく似ているから、パッと見て混乱する人が続出しているわけです。
書店の棚でも隣同士?読者が混同しやすいのはなぜか
正直に言います。
私も最初、2人をごっちゃに混同していました(汗)
なぜこんなに混同する人が多いのかというと、原因はいくつか重なっています。
まず、書店や図書館の棚は著者名の五十音順に並んでいます。
「原田」という苗字は「は行」に分類されるので、「原田ひ香」「原田マハ」「原田宗典」は棚でほぼ隣同士に並ぶことになります。
もうこれだけで「あれ、どっちがどっちだっけ?」ってなる素地が整っているわけです。
さらに、読み方も「はらだひか」と「はらだまは」で、語感のリズムが似ている。
そしてどちらも女性の人気作家で活躍中という共通項まである。
Xでも「図書館で原田マハさんだと思って原田ひ香の本を借りてきたが、読んだら面白かった」という声や、「原田マハと原田ひ香が混ざりまくる」という声が実際に上がっています。
これ、あるあるすぎて笑えてきますよね。
個人的には、混同がきっかけでどちらかを読んでみて「なにこれ面白い!」となるケースが多いと思っていて、ある意味ラッキーな間違いかもしれません(笑)
共通点はある?二人を結ぶ「つながり」を探してみた
「全然関係ない2人」ということは分かった。
でも「共通点はゼロか?」と聞かれると、そうでもないかな、と思って少し掘ってみました。
まず、どちらも日本文学科出身の女性小説家です。
原田ひ香さんは大妻女子大学、原田マハさんは関西学院大学と早稲田大学の日本文学科。
「文学の道」を歩んできたというバックグラウンドは共通しています。
次に、どちらも作家デビューが30代後半以降という点。
原田ひ香さんは37歳でのデビュー、原田マハさんは43歳でのデビューです。
いわゆる「遅咲き」のスタートでありながら、今や超人気作家になっている。
これはなんか励まされますよね。
「まだ間に合う」って思えるじゃないですか(笑)
また、どちらの作品もドラマや映画として映像化されています。
ひ香さんは『三千円の使いかた』や『一橋桐子(76)の犯罪日記』、マハさんは『キネマの神様』や『カフーを待ちわびて』など。
読者層も「30〜50代の女性」を中心としている点は共通している気がします。
ただ、やはり作品の世界観は全然違う。
共通点は「スタート地点」と「生き様」にあって、「どんな世界を描くか」という部分では、2人は真逆と言っていいくらい異なります。
作風はぜんぜん違う!原田ひ香と原田マハの「ここが違う」ポイント
ここが一番大事なところ、かもしれません。
2人を間違えて「なんか思ってたのと違う…」とならないように(笑)、それぞれの作風をはっきり整理しておきます。
原田ひ香が描くのは「食・お金・日常」
原田ひ香さんの作品は、主婦目線で読むとめちゃくちゃ刺さります。
「お金のやりくり」「家族のモヤモヤ」「ご飯の美味しさとほっとする時間」。
こういった日常にある喜びや悩みが、温かくてリアルな筆致で描かれているんです。
代表的な作品を挙げると、
- 『三千円の使いかた』:祖母・母・娘たちの「お金」をめぐる連作短編。節約の知識まで身につく!
- 『ランチ酒』シリーズ:夜勤明けにひとりで飲む昼間のお酒。美味しいご飯の描写が最高
- 『古本食堂』:神保町の古本屋が舞台。本と食が好きな人はたまらない
- 『図書館のお夜食』:夜の図書館を舞台にした連作短編
「ちょっと疲れたな」というときに手に取ると、じんわり元気をもらえる。
そんな作品が多いのが原田ひ香さんの特徴です。
原田マハが描くのは「アートと歴史」
原田マハさんの作品は、キュレーターとしての圧倒的な知識がベースにあります。
ゴッホ、ピカソ、ルソー、モネといった西洋の巨匠画家たちを題材に、史実とフィクションを絶妙に織り交ぜた「アート小説」の世界を作り上げた第一人者です。
代表作を見てみると、
- 『楽園のカンヴァス』:アンリ・ルソーの作品をめぐる真贋ミステリー。第25回山本周五郎賞受賞
- 『たゆたえども沈まず』:ゴッホと日本美術の関係を描いた物語
- 『暗幕のゲルニカ』:ピカソの『ゲルニカ』をめぐる現代の陰謀
- 『キネマの神様』:映画を愛する父と娘の物語。山田洋次監督によって映画化
「アートなんて詳しくない」という方でも、読んでいるうちに絵の前に立ちたくなる、美術館に行きたくなる。
そんな引力がある作品ばかりです。
2人を一言で言い表すなら、ひ香さんは「日常の中の温かさ」、マハさんは「非日常への扉」。
どちらが合うかは、その日の気分と読みたい世界で選べばいい、と思っています。
忙しい毎日をほっこり過ごしたいなら原田ひ香さん、美術館に行く前後や旅気分を味わいたいなら原田マハさん。
そんなイメージでいかがでしょうか?
まとめ
最後まで読んでいただきありがとうございます!
「原田ひ香と原田マハって、どういう関係なの?」という疑問、スッキリしていただけたでしょうか。
この記事で分かったことを整理すると、こんな感じです。
- 原田ひ香と原田マハに血縁・師弟などの関係は一切なく、完全に別々の作家
- 原田マハのペンネーム「マハ」はゴヤの名画「着衣のマハ」「裸のマハ」に由来する
- 原田ひ香の「ひ香」はタクシー運転手の姓名判断がきっかけで決まった名前
- 名前が似てる理由は「偶然」。書店棚でも隣同士になるため混同者が続出
- 共通点は「女性作家・遅咲きデビュー・映像化実績・30〜50代女性に人気」あたり
- 作風は正反対で、ひ香さんは「食・お金・日常」、マハさんは「アート・歴史・非日常」
調べてみて個人的に面白いと思ったのは、2人の「名前の由来」がどちらも劇的なことです。
マハさんはゴヤの絵から、ひ香さんはタクシーでの偶然から。
作家ってそれぞれに物語を持っている人たちなんだな、と改めて思いました。
読んだことがない方は、まず代表作から試してみてください。
作風が全然違うので、両方読んでみると「あ、こっちが自分に合う!」ってきっと気づけますよ。
どちらもいい意味で裏切ってくれる作家さんたちです。


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